Q母鶏孵化について
A羽色の研究も母鶏孵化で行なわれる事が多い。

Q簡易孵卵器について
A簡易孵卵器はサーモスタット内蔵だが気温が低い場合動作しない。 ベッドで布団をかけて保温して良い。 夜間さらに気温が下がっても、人間の体温で周囲温度をキープ出来るので都合が良い。

Qオナガドリの脚色
Aオナガドリの脚色に劣性の黄色がある。 柳脚より劣性であり他の日本鶏の品種と異なっている。 蓑羽が豊富で有るとされる。

Q外部寄生虫の薬剤
Aバイチコールももともと牛馬用のものを流動パラフィンで10倍に薄めて使用する。 量は1羽当たり1ccを背中または腹部の羽毛に滴下。 他の薬剤でもピレスロイド系を流動パラフィンに溶かしたものあるいは類似品でしたら代用出来る。 スプレー式の殺虫剤でもOK。 効果の持続性は高く無いが疥癬、トリサシダニ、ワクモやハジラミに効果有り。

Q軍鶏の攻撃性
A軍鶏は近年攻撃性が強くなって来ている。 人や動く物体など何でも攻撃して来る。

Q攻め鶏、受け鶏
A自ら攻撃を多くするのが攻め鶏、相手の攻撃を耐えているのが受け鶏。 攻め鶏、受け鶏の判定は難しい。 系統的な面と実際とが食い違う面が有り、実際に確認しないと判らない。

Q長鳴鶏の声の長さ
A日本鶏では最長は東天紅鶏で30.8秒である。 ビデオに記録されたものも同記録、2番目は25秒。
声良鶏は最長が28秒。 ビデオに記録されたものは23.6秒で世界記録集の記録。
蜀鶏は最長が26秒。 ビデオに記録されたもの22秒である。

Q種卵の扱い
A通常種卵は2週間までの貯卵日数だが必要有って4週間程貯卵する場合以下の処理を行なうと良いした。 温度が低くなる場所を選び尖端を上にしてビニール袋をかぶせて空気を抜く。 輸送する時もプラスチックか厚紙の卵パックで充分である。 若し卵が小さくてパックの中で動く場合はティッシュなどで包めば良い。 パックが無い場合、普通の餌に卵を埋める場合が有る。

Q食卵癖
A食卵癖はねりカラシで直す。 卵黄と色が似ているので良い。 揮発性に富むものが良い。 卵殻に塗って(チューブから絞って)食べさせれば懲りて卵を食べなくなる。

Q生命力
Aうっかり停電(24時間以上)させてしまい、完全に温度が低下(摂氏10℃以下)した種卵から雛が誕生した。 停電が1週齢では20個中10羽が孵化した。 2週齢で停電した場合は3羽孵化している。(種卵20個中)

Q2004年度20秒会謡い合せ会結果
A20秒会の鳴合せ会が終了した。

優勝鶏結果

東天紅 古 14秒 音質30 音律40 音量70 合計140
東天紅 新 18秒 音質50 音律40 音量90 合計180

蜀鶏  古 16秒 音質40 音律30 音量80 合計150
蜀鶏  新 16秒 音質50 音律50 音量80 合計180

声良鶏 新 11秒 音質40 音律40 音量55 合計135
 

Q飼料
A配合飼料と、米ぬかで発酵させた給食残飯をやっている方がいる。 発酵飼料は山で採取した好気性の発酵飼料と、市販の乳酸菌で発酵させた嫌気性発酵飼料の2種類と配合飼料、あわせて3つを1:1:1になるように配合。 製麺所からでるゆで麺のクズは喜んで食す。

Q飼料配合例
A飼料はホームセンターで20kgの1袋(いったい)が917円〜977円(2004年)、JAが1530円(配達)。 コイン式自動精米機のあるところで無料で「米ぬか」を貰い配合飼料と体積比が1:1になるように混合して鶏に与える。 欠点は卵黄がやや薄い色になること。 色を濃くする為には「パプリカ」の粉末などを添加すれば良い。 青菜多給も効果的。

Q油種の色相
A油は本来e+を持っていて欲しいがe+/eyのようにヘテロに成っていることも多い。 e+とMl,Pgがリンクしている。 油は3つの遺伝子が揃う必要が有る。

Q止め箱の構造
A<止め箱> 高知県の飼育者は「とめこ」と呼ぶ。 木製の枠を作り、ベニア板を張ると良い。 本場では専門の家具職人が作る。 複数の鶏を入れる事が出来るように作る場合が有るが、鶏が回転したり落下したりすることが多い。 1羽用が望ましい。 枠の幅は18cmが良い。 大型の鶏ではそれよりやや広くなるが21cm以下が適当。 止まり木は本場では薄い板を使用している。 すべり易いのでタオル等を巻く場合が有る。 外部寄生虫の巣に成り安いので対策をする。 止まり木に、すのこ式に丸棒または角棒を3本程並べて(間を空けて)おく方法も有る。 高さはベニア板に合わせ、横は75〜85cm程度で良い。 塗装ベニアを使う場合、塗装面を鶏に接する内側に使えば良い。 餌鉢や水鉢は陶器製の小判型のものを使えば良い。 <展示籠> 展示籠は針金を溶接して作る。

Qブルーの遺伝子
ABl遺伝子は日本鶏では軍鶏と矮鶏の浅黄が持っている。 Blが2つホモに揃えばスプラッシュ(全身殆ど白に斑点)。 Blが1つとblのヘテロで浅黄またはセルフブルー。 blが2つホモに揃えば普通の羽色。 シルキーはlvを持つものが多い。

Q浅葱色
A浅黄色は浅葱色とも呼ばれる。 この色は常染色体上の優性遺伝子(Bl)と劣性遺伝子(bl)のヘテロに油と同じMl、Pgなどが加わって出来ている。 油と同じ遺伝子を欠く場合セルフブルーと呼ばれ、覆輪を欠く。 Blが2個のホモではスプラッシュと呼ばれる白っぽい色。 blが2個のホモでは普通の羽色。

Q謡合せ会
A 日時 平成16年3月21日
場所 長野県上田市下之郷11−1(伊藤宅)
時間 9:00―12.00AM
ルール 鳥インフルエンザ予防の為、飼育者毎に行う。
    1人の飼育者分が終了したら室内、鳴き台等を消毒する。
    鳴き台は2台とする。
    持ち時間は5分間とする。
    決勝は行わない。
    3声づつ鳴かせるが得点は最高点とする。
    音質・音律・音量の3項目を審査する。
    音質 50点満点
    音律 50点満点
    音量=秒数*5(20秒で100点)


Q春先の管理
A春先の管理で特筆する点は3点程有る。 <急死> 2月に目立つのは健康で食欲のある個体が早朝急死する事。 中性脂肪が増加するためかも知れないが原因を調査中。 <トリサシダニ> トリサシダニは気温が低い場合増えやすいので春先に総排泄腔の下にコロニーを作り寄生している事が多い。 流動パラフィンにピレスロイド系の薬剤を溶かした「バイチコール」が有効。 背中の羽毛に1cc程たらせばOKで2−3ヶ月効果が有る。 緊急の場合は安い家庭用のスプレー式殺虫剤で良い。 成分はやはりピレスロイド系。 無臭性の殺虫剤が好都合。 <抱卵斑> 春先では抱卵する雌鶏も多い。 腹の羽毛が抜けて熱を伝えやすくなる。 「抱卵斑」と呼ばれる。

Q断冠
A雌の鶏冠が無いように見える場合、断冠(だんかん:デ・コーム)した場合が有る。 もともと寒い地域で産卵に寒波の悪影響が無いように発達した技術だが、寒さに関係なく産卵が良いとする考えも有る。 卵から孵化したら餌付け前に化粧バサミで切る。 鶏冠は2次性徴なので雌雄ともある。

Q初発と再発
A鶏病も初発の時は症状が重いようだ。 コクシジウム症の初発で全滅した例もある。 夏季の気温の高い時期に初発だとほとんど死なず、この場合は再発しても殆ど症状が出ない場合が多い。

Q喧嘩傷
A軍鶏などに喧嘩傷は付き物。 細菌が寄生して腫れあがる事が有る。 予防法 喧嘩の直後に適当な濃度の塩水(食塩を湯に溶かしたもの)で顔、脚などを良く洗う。 食道にタオルに塩水をつけたものを押し込み清掃する場合も有る。 その後、抗生剤入り軟膏、ハンドクリームなどを塗って置けば良い。 治療方法 どの抗生剤が効果が高いか不明。 逆性石鹸、イソジン消毒液なども効果的な場合も有る。

Qブラマの標準体重
Aブラマの標準体重は人により異なる。 雄で11ポンド(1ポンド=450gほど)程度と云う場合が多い。

Qパートリッジ
Aブラマの場合普通はシルバーダークやゴールドダークと呼ばれる羽色が、コーチンではパートリッジと呼ばれる。 コーチン以外にもパートリッジと呼ばれる品種は多い。 ebのEシリーズ遺伝子とPgの遺伝子を持つ場合に見られる。 3重の覆輪が雌に見られる。

Qブラマの雌比率
A雄1に対し20〜30羽の雌を配している場合も有るが、受精率は低下していた。 1対10位までが良い。 雌の背中がハゲ安いので10羽位は欲しい。

Q顔(眼の周囲)のはれ
A顔(眼の周囲)のはれは、養鶏をやっていると良く目にする。 様々な原因があり、あらゆる病気に付き物といっても良いくらい。 慢性呼吸器病と鶏痘が原因の場合について記載する。 慢性呼吸器病が原因となる場合が多い。 涙の量が増え、しまいに眼が開かなくなり、瞼が腫れたようになる場合が有る。 この場合マクロライド系のタイロシンを3日間ほど与えて様子を見る。 充分か多少の効果かで対応が変わる。 多少の効果の場合オキシテトラサイクリンをタイロシンに加えてさらに3日間与えて様子を見る。 充分な効果があった場合は治療終了。 全く効果が無い場合、合剤を使うか他の原因を疑うかの判断はケースバイケースとなる。 鶏痘により眼がやられる事も多い。 ほっておくと、失明する場合が多い。 逆性石鹸で洗浄することも効果的。 タイロシンと逆性石鹸による洗浄は同時でも良いが、原因がわからなくなる危険性はある。 最も原因を探る事が目的ではないので同時でも良い。