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(1)皮膚 皮膚は薄くて柔らかい 汗腺を持たないため、嘴をあけ呼吸するパンティングにより暑熱時の体温を下げる。 (A)肉冠、肉髯、耳朶 皮膚の真皮が肥厚し、この部分に動静脈吻合に富む毛細血管網があり、これに充満した血液の色で赤くなる。 白い耳朶は白色の色素プリンが沈着している。 (B)尾腺 尾端骨の上に位置し、ここからの分泌物はプロビタミンD3と考えられ、日光に当たるとビタミンD3に変化する。 ウィンドウレス鶏舎でも飼養可能な点から必須ではない。 (2)角質器 (A)羽 皮膚の表皮から発達。 主にメラニンで着色するが、複雑な構築をもつ角質層の光の反射、屈折、吸収などの働きによって美しい蛍光色を発揮する。 (a)羽の種類と構造 正羽、綿羽、毛羽に分類される。 正羽の生える位置は全身ではなく、一定の羽域に生える。 綿羽と毛羽は正羽の生えない位置にも生える。 綿羽は腹部、毛羽は頭頸部に多い。 正羽は先端から、毛羽部、本羽部、綿羽部に分かれる。 羽毛にマレック病の病原ウィルスが増殖している場合があるので、鶏舎のごみは気道感染の危険な源となる。 綿羽は羽軸が短くて柔らかい。 小羽枝の咬みあいがないので、柔らかい感触で保温に適している。 毛羽は羽軸の先端が数本の細枝に分れるだけで、羽枝や小羽枝もない。この羽の感覚能以外の機能はわからない。 (b)正羽の名称 翼羽のうち手に相当する部分にあって、中手骨と指骨に固定されている10枚の羽を主翼羽(第1翼羽または風切り羽)、前腕部の尺骨上に固定されている18枚の羽を副翼羽(第2翼羽または雨覆い)と呼ぶ。 主尾羽は尾端骨を挟んで、左右に7〜8対ずつあり、これを包むように副尾羽が配列し、雄ではその中央の一対は謡羽として長く伸びる。 (c)換羽 年一回、夏から秋にかけて頭部、頸部、胸部、体幹、尾部、翼の順に、全身の羽が新しい羽に変わる。 この現象が最もはっきり順序よく現れるのは主尾羽で、10枚の羽が体に近いほうから翼端に向かって生え変わって行く。 翼端の第10主翼羽が変わると全身の換羽が終了する。 (B)嘴 口腔の皮膚の表皮が角化し、堅固な角鞘となって、上・下額骨を包んだ物である。 (C)脚 鱗 脚(中足骨部)と趾は脚鱗で保護されている。 (D)鈎爪 各趾端には、表皮の角化した堅くて鋭い鈎爪が発達する。 これは犬、猫のそれと相同の器官で、構造もよく似ている。 (E)距 中足部の表皮から発達した角質鞘で、中は空洞になり、この部分に中足骨の距突起が深く入りこむ。 雌でも老鶏では発達するが、これは品種と系統によって差がある。 |
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(1)骨格 体を維持し、内部諸機関を保護するとともに、筋肉に着点を与え、その収縮と弛緩によって体の運動を可能にする。 骨はカルシウムをはじめとするミネラルの貯蔵庫として重要な役割を担い、また骨髄は出生後の造血器官となる。 (A)骨の構造と機能 骨質はち密質と海綿質からなり、その固形分の70%が無機質で残りが有機質である。 骨髄の中に卵殻を形成するための特別なカルシウムの貯蔵庫として、髄骨を持っている。 ここでは、卵が子宮部と膣部にある時、破骨細胞が活動して、急速に髄骨を破壊吸収し、卵が卵白分泌部と狭部にある時こつg 、骨芽細胞が活力を増して吸収された骨組織を補充するといわれる。 |